うさぎの膀胱結石の予防
 

写真のうさぎの鼻先にあるのはこのうさぎから手術で取り出した膀胱結石です。体重1.5kgのうさぎに重さ15gの結石です。

うさぎの結石で多いのはカルシウムを含む結石ですが、犬猫の結石のような食事療法が通用しません。したがって予防に努めることが大切です。

なぜ結石ができるのか厳密には解明されていませんが、結石の予防にはうさぎの生活習慣が大きく関わっていると考えられています。現時点で結石の予防に有効と思われる事柄をご紹介します。

1.カルシウムの多い食物をたくさん食べない。
カルシウムが多いのは、ラビットフード、アルファルファ、クローバー、パセリ、大根葉、カブ葉、小松菜、バジル、シソなどです。これらはウサギの大好物でもありますがお楽しみ程度にしましょう。食事はチモシーを食べ放題の主食にし、ラビットフードは体重を維持できる程度、お楽しみでたまに野草・野菜・果物を少々がおススメです。

2.新鮮な水をいつでも好きなだけ飲めるようにしておきましょう。水分が足りないと尿が濃くなり結晶ができやすくなります。給水ボトルより置き水のほうが飲水量が多くなることが解っています。給水器を使用する場合は先端の丸いボールが詰まって水が出なくなっていることがよくありますので確認が必要です。詰まりやすくなった給水器は交換しましょう。

3.運動も大切です。尿が膀胱内で掻き混ぜられないと結晶化しやすくなる可能性があります。運動はウサギのストレス解消にもなります。

4.細菌感染から膀胱炎を起こすと結石ができやすくなります。ゲージやトイレを清潔にしましょう。うさぎはストレスで免疫が低下しやすいので落ち着いた平和な暮らしをさせてあげることも大切です。また、破壊活動はウサギのストレス解消になります。束ねた牧草やワラのおうちやトンネル、ボールを解体するのは良いストレス解消になります。

うさぎの尿結石は他の疾患でレントゲン写真を撮った時に偶然発見されることも有ります。定期検診時に尿検査やレントゲン等もご相談ください。。