動物の診療 第4回
尾の先のかたまり (2014.8.31)





これはフェレットのしっぽのレントゲン写真です。先っぽにかたまりがあります。

このかたまりは「コルドーマ(脊索腫)」という腫瘍です。進行すると骨を壊しつつどんどん大きくなってしまいます。

予防方法が無く薬も効かないので、できてしまったら手術で取ります。
しっぽの骨のつなぎ目のところを外して、皮膚を縫いました







今から約7000万年前の地球上にしっぽにこのようなかたまりを持つ生物が居ました。体長5~10メートルの「アンキロサウルス」です。アンキロサウルスの場合は腫瘍ではなく、成長とともにしっぽの皮膚が骨化して固くなっていきます。これは武器として使用されていたと考えられており、ボーリングの球で殴る程度の威力があったと言われています。